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ポートランド日本庭園へようこそ

ポートランド日本庭園は、松永信雄・駐米大使が当園を訪れた際、日本国外にある中でも最も美しく本格的な日本庭園とご賞賛いただきました。オレゴン州ポートランド市西陵のウエストヒルズに位置する、静けさと緑豊かな美しさを放つポートランド日本庭園は、戸野琢磨・東京農業大学教授により1963年に設計されました。総面積5.5エーカー(約22,000平方メートル)の敷地を持つ当園は、5つの庭園様式から構成されており、その中には伝統的な平庭、そして露地・茶室や渓流なども含まれています。加えて、庭園から眺めるフッド山も絶景です。

日本庭園は、神道、仏教、儒教思想などに影響を受け、自然との調和、静穏をもたらす空間を目標としています。日本庭園は、石、水、草木という3つの要素から成り立っており、石は景観の骨格となり、水は生気を与え、草木は四季をもたらします。また、石燈籠や橋も伝統的な日本庭園にとって重要な要素です。

5つの庭は、それぞれ理想的な自然の形を表現しています。戸野教授が求めた日本庭園は「自然・風土と真行草などのデザイン構成、それに神仙思想、蓬莱思想などの内面性(精神性)が育んだ固有性の強い文化空間」を具現化したものです。このポートランド日本庭園で、静穏の中に流れる時間をご堪能ください。

庭園のみどころ

藤棚を通り過ぎると、正面に姉妹都市の札幌市より寄贈された五重の石塔が見えます。石塔の前には北海道の形をした石畳が敷かれ、札幌にあたる部分には赤色の石が使われています。

池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)とは、中心に池を配置し、周囲を歩きながらその変化を鑑賞する代表的な日本庭園の様式です。上(かみ)の池にかかる観月橋の南には流れ、そしてその下流には長寿を象徴する鶴と亀の石を配した下(しも)の池があります。

茶庭は三重露地構成となっています。露地門をくぐってすぐ左側に、袴付けに見立てた四阿(あずまや)があり、中露地には待合い、そして内露地、茶室へと足を進めます。茶室「華心亭」は日本から来たものです。

花菖蒲に囲まれる八つ橋は下の池へと続きます。大滝の足元には優雅に泳ぐ錦鯉の姿が見られます。

狭い坂道をゆっくり南に下ると、木々や草花、苔など自然風景を表現する自然庭(雑木の庭)に入ります。池や滝、小橋の下を流れるせせらぎが見られます。その流れの先には、足を止め一息つける、「待合い」風に作られた腰掛けがあります。

禅宗の寺によく見られる枯山水は、水を用いずに大海や流れを表現した石庭です。

パビリオンの南側にある句碑「ここに来て 日本の春日 照る如し」は、俳人・水原秋桜子がここを訪れた折に詠まれたものです。

平庭に面しているパビリオンは百畳敷きになっており、主に展覧会や特別な催しに利用されています。パビリオンの東側から望むフッド山は格別です。

平庭の砂紋(さもん)に浮かぶコケの嶋は、「瓢箪(ひょうたん)の形をした徳利(とっくり)と盃」を表現したもので、訪れる人々の喜びと幸せを願うものとされています。